あえて『人が離れる』という視点でみてみると気付きがあります。
働いている人が辞めることは企業にとって痛手になります。
リーダーにとっては「何が原因だったのだろう」と考える悩みの種にも成りえます。
ではどうして人が離れていくのでしょうか?
辞める原因(良い悪いではない)は辞める側にもあるものの、今回もリーダーの条件からみてみます。
【条件㉚】
人の育成は『共育ビジョンがない』ようではできない
経営を行っていくにあたって、理念やビジョン、もしこれらが明確でなくても方針や行動計画はつくっていることでしょう。
これらを作成するときに「人」は入っているだろうか。
モノ、カネ、情報を増やしていくことは見えやすい。
もちろん人が増えていくことも人数が増えれば増えていると目に見えるが、人は「成長」という増え方がある。
一人の人間の能力、行動、可能性が成長すれば何人分にも相当することもある。
人の数だけ多くても、一人がひとり分の能力(リーダー側が設定した能力)を発揮しないということもある。
何が原因なのか?
人に対しては、リーダーが想定する「これくらいはできるだろう」というものがあり、それは明確に言語化されていることは少なく、リーダーの頭の中にある。
想定されたことができていないことを目の当たりにすると、リーダーとして自分の仕事が増えることへの「恐怖心」が発生し、それが「怒り」となる。もしくは「諦め」となり「放置」となる。
怒りや諦めを受けた人は、自分の能力はこんなもんだと自分を信じることができなくなり、リーダーが諦めた通りの人として目の前に現れる。
これはリーダーが良くないということよりも、目の前の人がどのように成長していてほしいのかというビジョンと方針、そのためには何をしていけばよいのかという計画がないからです。
何をすればよいのか?
資源として大切な「人、モノ、カネ、情報」。一番最初にくる「人」について考える必要があります。
組織は「人」が礎だと考えます。
その「人」について、その人任せになっていませんか?
大切なことや伝えたいことは、勝手には伝わりません。伝えたところで伝わりきれるかわかりません。だからこそ
・何を大切に
・どのような能力を発揮して
・どのような行動をしているのか
・そのときどのような環境になっているのか
を伝える必要があります。
そしてそれはその人ひとりが行うことではなく、リーダーも一緒に「共育ち」であることです。
始めて自転車の練習をするときに手を添え、声をかけサポートするように。
始めてプールで水に顔をつけるのが怖いときに手を添え、声をかけサポートするように。
人は育むことで共に成長していくのです。
心豊かな健康組織風土を育むことが組織の発展に繋がります。