あえて『人が離れる』という視点でみてみると気付きがあります。
働いている人が辞めることは企業にとって痛手になります。
リーダーにとっては「何が原因だったのだろう」と考える悩みの種にも成りえます。
ではどうして人が離れていくのでしょうか?
辞める原因(良い悪いではない)は辞める側にもあるものの、今回もリーダーの条件からみてみます。
【条件 ⑫】
人の育成は『聴く力がない』ようではできない。
「聴く」について2つの視点から見てみます、
1つ目は「行動という視点」
2つ目は「本音・本質という視点」
【聴くという行動】
聴く行動には2つあります。
1つ目は、自分が聴きたい、知りたい情報を聴く場合です。
これは耳にさえ集中していれば聴くことはできます。
自分が満足するための行動です。
2つ目は、相手があなたに伝えたい話を聴く場合です。
これは前述したように耳にさえ集中していれば良いものではなく、相手に聴いているということがわかる行動で聴くことが重要です。
NLP心理学の前提に
“相手から受け取る反応が自分のコミュニケーションの成果である”
“行動は最も重要な情報である”
というものがあります。
相手の話を聴いているということが行動に現れていることが大切です。
私たちは意識的であれ、無意識的であれ、考えや本心が行動に現れているからです。
【本音・本質を聴く】
こちらにも2つの聴くがあります。
1つ目は「言葉」を聴く。
2つ目は「言葉と言葉以外」を聴く。
本音・本質は言葉に現れない場合があります。
その時こそ、言葉以外の非言語である行動を “見る、聴く、感じる” 必要があります。
そこに本音・本質が現れているからです。
【リーダーとしての『聴く力』とは】
相手が聴いているとわかる行動で言葉と言葉以外の両方を聴く、見る、感じることです。
そのために必要なことは2つあります。
1つ目は自分の中の内部対話(自分の中での独り言)を減らす、もしくは一旦横におくこと。
2つ目は相手の存在を尊重すること。
内部対話は葛藤や悩み事があるときに現れます。内部対話が始まると外の音が聴き取りにくくなります。
内部対話を減らすには、日頃から葛藤を減らすことです。
葛藤が減るために何があればよいのか?それは自社の価値観をもとにした理念と自分の価値観に沿った判断軸を明確にしておくことです。
判断軸が明確であるということは、判断軸に沿って行動することになり、判断軸の持ち主である自分を、そして自社を尊重していることになります。自分を尊重できる方は、相手を尊重します。
リーダーとして大切なこと、それは自分の判断軸である「価値観」と自社の判断軸である「理念」が腑に落ち、実現し続ける想いがあること。
これを意識したリーダーは自ずと『聴く力』が発揮されるのです。
自分を明確にしたい方 ↓