あえて『人が離れる』という視点でみてみると気付きがあります。
働いている人が辞めることは企業にとって痛手になります。
リーダーにとっては「何が原因だったのだろう」と考える悩みの種にも成りえます。
ではどうして人が離れていくのでしょうか?
辞める原因(良い悪いではない)は辞める側にもあるものの、今回もリーダーの条件からみてみます。
【条件㉖】
人の育成は『育てる覚悟』がないようではできない。
人育てには“育てる”という覚悟が必要です。
自分の子どもであるならば、親としてほとんどの人は育て上げることに覚悟を決めていることでしょう。
しかし企業での人育てについては、0歳からではないし、辞めて居なくなってしまうかもしれませんし、自分の力が及ばない条件がいくつもあると思い込んでいるだけに、傷ついたり、力を消耗したという過去の記憶が発動し、真正面から育成に取り組むことを避けているリーダーがどれほどいることか。
そもそも人を育成することに覚悟を決めているリーダーもどれほどいるでしょうか?
多くのリーダーは部下を仕事ができる人に育てようと考えているのでないでしょうか。だからこそ仕事という能力を早く身につけ、行動してほしいと考えているはずですが、これでは残念ながらそのようには育ちません。
どうしてかわかりますか?
それは想い、理念を伝えていないからです。
ビジョン、未来を見せていないからです。
その想い、理念のもと、その部下自身が自分の存在がどのように組織に、社会に、自分に貢献できるのかを見せていますか?考えさせていますか?感じさせていますか?
リーダーが仕事内容を教えることは当然です。そしてさらに重要なことは、理念そして未来を描くビジョンの中に自分たちがどのように存在しているかを伝えることです。
会社に貢献できる人に育成するという視野ではなく、社会に貢献できる人に育成するという視野で関わること、その人が望む人生を実現できるようにという視野で関わること、そうすることでどこにいても誰といても貢献できる人であり、貢献できていると思えることで自分の存在を確認し、また貢献したいと思い行動し望む人生を実現していく。そしてそのように育ててくれたリーダーに感謝の気持ちが湧き上がる。これは自分という存在を尊重されていると感じるからです。尊重されていると理解でき、納得もできるからです。
人格を尊重し、想いを伝え続け、未来を見せる。
そしてその想い、未来に必要な能力、行動、環境を伝え教え育てていく。
人の育成は育てるという覚悟が必要です。
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